プロローグ
南吉1 私は新美南吉です。そう、「ごんぎつね」や「てぶくろを買いに」、「牛をつないだ椿の木」などの
童話を書いたあの新美南吉ですよ。国語の教科書にも出てくるでしょう。
ところで、この新田小学校とは、とても深い関係があるんですが、皆さんご存知ですか。
安城高等女学校の英語の先生をやって痛んだよ。そのころ、私は、新田村の大見さんのところに
下宿させていただいていたんですよ。毎日、大見さんの家から今の桜町小学校当時は、安城高等
女学校まで通っていたんですよ。朝ご飯を、川本で食べてから女学校へ行っていたな。校庭に楠が
あってね。楠の根っこにすわって童話を考えていたんだよね。
女学生1 南吉先生、おはようございます。
学生2 グッドモーニング、南吉ティーチャー。
南吉1 グッドモーニングあきこ。発音がすばらしいね。
女学生3 南吉先生、また、お話してよね。
女学生4 先生の得意なかわいい子ぎつねがでてくる話。
女学生6 私、この前の話で涙が止まらなかったの。子ぎつねはどうなったのかしら。
女学生5 続きを、南吉先生話してくださいよ。
女学生7 ティーチャー、プリーズ。
南吉1 しょうがないな。授業が終わったら、この楠の前で話をするかな。
(省略)
エピローグ
南吉7 こうして、わたし、南吉は、女学生たちに童話をきかせたものでした。わたしのおもな作品は
「てぶくろをかいに」「ごんぎつね」「あかいろうそく」「牛をつないだ椿の木」「こどものすきなか
みさま」「はなのきむらとぬすびとたち」などがあります。ぼくたちの新田小学校に、南吉先生の
石碑があります。ぼくたちは、この石碑を出発地点として、新美南吉についてしらべることにしました。
女学生1 南吉先生は、半田市に生まれ、新美家に養子となりもらわれました。遠足で南吉先生が生まれた
家、養子となって住んでいた新美家の見学にいってきました。
学生2 そして、南吉先生は、東京の大学をでて、安城高等女学校の英語の先生になりました。
安城高等女学校は、今の桜町小学校があるところです。
女学生3 南吉先生は、女学校に通っているとき、新田の大見さんの家で、下宿をしていました。
その家がまだ残っていました。わたしたちは、生活の学習で見学にいってきました。
何吉先生が、生活していた部屋も見せてもらいました。
女学生4 また、校長先生のおかあさんが、南吉先生を知っていて話をしたことがあるんだそうです。
女学生5 そして、りく君の大おばあちゃんは、南吉先生と一緒に安城高等女学校につとめていたということも
わかりました。
女学生6 わたしたちが住んでいる郷土に、こんなすばらしい歴史があったなんて大発見でした。
女学生7 南吉先生の童話を、もっと広めていきたいと思います。