チリメンカワニナ


 カワニナ類は水質階級Uすこしきたない水の指標生物です。
 上倉用悪水ではまず姿を見ることはありませんが、2008年7月4日に6年2組の調査で1個体が発見されました。残念ながら標本はありません。写真からチリメンカワニナと同定しましたが、解剖して中にある胎児殻を調べる方法がもっとも確実です。上倉用悪水の水質や現在のようすから考え、これが上倉用悪水で観察される最後にカワニナ類になる可能性もあります。
 この巻き貝はゲンジホタルの幼虫のエサとしてあまりにも有名で、ホタル飼育の目的でしばしば他の地方の貝を放流したり、持ち込んだりする例を聞きます。こうしたことは地域の生態系に思わぬ影響をあたえたり、遺伝子汚染の原因になったりするおそれがあります。その地域の環境の中に外部から生物を持ち込む行為は、自然破壊のひとつと考えて慎むべきでしょう。

貝のなかま
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